【キャンプ場スタッフ監修】キャンプ先でも豪華なご飯が食べたい!という人におすすめなのがステーキ肉。焼き方もさまざまで、焼き加減やコツをつかむことで美味しいステーキを焼くことができます。
今回はベテランキャンパー沖野隆さんが、ステーキの焼き加減の種類から美味しい焼き方や焼く際の注意点などを紹介していきますね。
こんにちは!有野実苑オートキャンプ場の妖精、コッフェルくんだよ!キャンプのことはなんでも聞いてね!
キャンプで美味しくステーキを焼きたいんですが、どう焼くのがいいですか?おすすめの焼き方と焼く手順などを教えてほしいです
まかせて♪ステーキを美味しく食べたいなら、ステーキ肉をただ焼くだけじゃもったいない!今回は美味しく焼くための焼き方やコツ、おすすめアイテムなどを紹介してもらうね
キャンプ×ステーキ。最高の組み合わせです。このためだけにキャンプにいきたくなりますよね。
有野実苑(ありのみえん)オートキャンプ場は千葉県山武市にある緑豊かな森と農園に囲まれたキャンプ場。 関東近郊で都心から90分というアクセスのいい立地にありながら、きれいな空気と新鮮な産物に恵まれ、四季折々のキャンプを気軽にお楽しみいただけます。 木々に囲まれて区画されたサイトと、充実した設備、各種クラフト体験や収穫体験など様々なイベントをご用意し、 スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。
有野実苑オートキャンプ場公式サイトはこちら:https://arinomi.co.jp/
※本記事はキャンプのプロ!有野実苑オートキャンプ場のスタッフをはじめ、有野実苑を愛してくださるキャンパーのみなさま・全国のキャンパーのみなさまのお声、口コミを参考に制作しています。
美味しく食べるためにもまずは焼き加減について知っておこう
肉料理といえばステーキ!味はもちろんですが、圧倒的なビジュアルと食欲をそそる匂い。
さらに、焼いているときの音を聞いてるだけで、お酒を飲めるほどの存在感。
そう、ステーキは五感で楽しめる最強のキャンプ飯なのです。
今回は、ステーキを究極の一枚に仕上げるための焼き方を解説します。
まずは、焼き加減について。好みもあるので、知っておくとより美味しく食べられますよ。
【ブルー(blue)】
表面を数秒だけ焼いた状態が「ブルー」。
表面を焼いたというよりも、炙っただけといった感じでしょうか。
風味や食感はほぼ生に近い状態なので、新鮮な赤身肉などに適しています。
• 特徴:中心が生に近く、表面をさっと焼いた状態。
• 焼き時間:片面20~30秒ずつ(強火)
【レア(rare)】
肉の表面だけをしっかり焼き、内部は軽く火が通り中心は赤い状態が「レア」。
肉本来のやわらかさと香りを楽しめ、噛んだときに肉汁があふれだします。
旨味が凝縮される焼き方なので、赤身肉だけでなく霜降り肉にもGOODです。
• 特徴:中心が赤い状態で、肉の柔らかさが強く感じられる。
• 焼き時間:片面1分~1分半ずつ(強火)
【ミディアムレア(Medium Rare)】
ミディアムレアは中心にほんのり赤みが残り、ジューシーさと柔らかさが特徴です。焼き時間は片面2~2分半程度で、焼いた後は数分間休ませると、肉汁がしっかりと中に閉じ込められ、より美味しく仕上がります。
レアよりも少ししっかり火が通り、かつ肉の赤みが程よく残るため、肉本来の味わいと柔らかな食感を両立させたい方に人気の焼き加減です。
• 特徴:中心が少し赤みが残る状態で、ジューシーさと柔らかさが感じられる。
• 焼き時間:片面2~2分半ずつ(強火)
【ミディアム(medium)】
表面はしっかりと焼き、内部は軽く火が通り、中心までうっすらと焼けた状態が「ミディアム」です。
ミディアムは、適度な歯ごたえと肉本来のやわらかさを感じられます。さらに、噛んだときに肉汁がたっぷり溢れ出すのが特徴。
生肉が苦手な方に、おすすめな焼き方です。
• 特徴:中心がピンク色で、しっかり火が通った状態。ジューシーさと適度な噛みごたえが楽しめる。
• 焼き時間:片面3~3分半ずつ(中火)
【ウェルダン(well done)】
肉全体にきちんと火が通り、中心も赤みが残らないように焼くのが「ウェルダン」。
しっかりとした食感で食べ応えはありますが、固く感じる場合もあるかもしれません。
また、ウェルダンはじっくりと肉の中心まで火を通していくので、脂の少ない赤身などの部位は固くなりがち。部位によってはウェルダンは旨味を閉じ込められる良い焼き加減といえます。
ロースやサーロインなど、脂が多い部位に適した焼き方です。
• 特徴:完全に火が通り、中心までしっかりと焼けた状態。
• 焼き時間:片面5分以上ずつ(中火から弱火)
ステーキを焼く前に気をつけるべきポイント
究極の一枚に仕上げるためには、手抜きは厳禁。
次は、ステーキを焼く前に気をつけるポイントを確認しましょう。
【厚みをチェックして常温にもどすかどうかを決める】
ステーキ肉の厚さをチェックし、常温に戻すかどうかを決めましょう。
冷蔵庫から出したばかりの冷えたステーキ肉は、加熱するのに時間がかかります。特にステーキ肉が厚い場合は中まで火を通すのに時間がかかり、表面はしっかり焼けても中は生焼けなんてことも。
逆にステーキ肉が薄い場合は、常温に戻すことで火が通りすぎてしまうこともあります。季節や室温によって時間を調整してステーキ肉を焼く前に冷蔵庫から出し、適切な温度に戻しましょう。
【肉の厚みが一定だと均一に火がはいりやすい】
肉の厚みが一定になっているか、確認しましょう。
肉の厚みが一定だと肉全体に均一に火が入りやすくなり、焼きムラがなくなります。
肉叩きで軽く叩くと均一な厚さにできるので、あると便利です。
美味しいステーキを焼くためには、厚みは2cmは欲しいところですね!
EBM 肉叩き 平型
美味しいステーキの焼き方
それでは、ステーキを焼いていきましょう!
細部にまでこだわることで、美味しく焼き上がります。
【①ステーキ肉の厚さによっては常温にもどす】
まずは、ステーキ肉の厚さをチェック!
ステーキ肉が2cm以上と厚い場合は、冷蔵庫から出し常温に戻します。
薄いステーキ肉は冷蔵庫から出したら、なるべく早く焼きましょう。
また、冷凍肉の場合は焼く1日前に冷蔵庫に入れて低温でゆっくり解凍することで、肉の旨味を逃さずに解凍できますよ。
【②筋切りをしっかりとおこなっておく】
続いて、筋切りを行います。
筋切りを行うと、ステーキが噛み切りやすく食感がよくなります。筋切りをしないまま焼くと、肉が反り返り見た目が悪くなることも。
脂と赤身の間に切れ目を入れておくだけで、仕上がりが大きく変わってきます。
筋切り専用のアイテムを使うのも、便利ですよ。
霜降り肉などサシの入ったステーキ肉には、筋切りは不要です。また、筋切りしすぎて切り込みを入れすぎると肉本来の食感がなくなるので禁物です。
下村工業 日本製 やきぱー! 肉すじ切り
【③ドリップをしっかりと拭き取る】
肉を常温に戻すと、肉の水分と血が混じったドリップという液体が出てきます。
このドリップを、しっかりと拭き取りましょう。
ドリップがついたまま焼くと、肉のえぐみを強く感じるようなってしまいます。
より美味しくステーキを焼くためにも、キッチンペーパーなどでしっかりと拭き取ってください。
【④焼く直前に塩をふる】
次に、塩で下味をつけます。
ポイントは焼く直前に、塩を振ること!塩を振ると、肉の水分と一緒に旨味成分も表面に浮き出てきてしまいます。
そのため、焼く直前に塩を振ることで水分を閉じ込め、旨味成分を逃さないようにします。肉の水分が出てしまうと、肉が固くなる原因にもなるので注意してください。
【⑤ステーキ表面を両面強火でしっかり焼く】
準備が整ったら、ステーキ表面を強火で両面焼いていきます。
強火なので短時間で焼けますが、表面はしっかり焼けていても中はジューシー。旨味を閉じ込められます。
焼く油には、牛脂やバター、オリーブオイルなどを使うと味に深みがでますよ。
【⑥アルミホイルで包んで休ませながら余熱調理をする】
焼きたてを食べたいところですが、少しがまん。
焼いた肉はすぐに切らずに、アルミホイルで包み休ませながら余熱調理していきましょう。
余熱を利用しじっくりと肉の内側まで火を通していくことで旨味を閉じ込め、ふっくらジューシーなステーキになります。
キャンプでステーキを焼くときにおすすめのアイテム
キャンプでステーキを焼くなら、いつもとはひと味もふた味もちがうステーキにしたいところです。
キャンプで、美味しくステーキを焼くためのアイテムを紹介します。
【アウトドア用アルミホイル】
余熱調理に必要なのが、アルミホイル。
アウトドア用のアルミホイルは幅が広いものが多く、大きなステーキ肉でも包めます。
その他のキャンプ飯でも使えて何かと出番が多いので、キャンプでは必須アイテムです。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) アウトドア用ワイド 厚口アルミホイル
BUNDOK(バンドック)BBQ アルミホイル
尾上製作所(ONOE) BBQお助けシート
【溶岩プレート】
溶岩プレートは肉の内部までしっかり熱が届き、ふっくらジューシーに焼けるのが特徴です。
また、蓄熱性が高いので、火加減をあまり気にする必要がありません。
鉄板や炭火にくらべ、煙が少ないのもメリットです。
STクラフト 溶岩石プレート 25×25センチ
み尋「高耐久溶岩プレート」20×20×2cm厚 黒玄武製
【スキレット】
焚き火で豪快にステーキを焼きたければ、スキレットがおすすめ。
スキレットは普通のフライパンより厚みがあるので、熱伝導がよくステーキ肉に熱が均一に伝わります。
蓄熱性も高く、調理した料理をそのままテーブルに並べても暖かいままキープできます。
焼く・炒めるはもちろん、蓋をすれば煮物もでき、いろいろなキャンプ飯を作れるのも魅力です。
ロッジ(Lodge) スキレット L8SKWLDR ディアーロゴ 10-1/4インチ
和平フレイズ(Wahei freiz) 鉄スキレット 18cm
【グリルプレート】
グリルプレート(鉄板)は、焼き物をするのに最適なアイテムです。
表面が凹凸になっているものなら食材がくっつきにくく、手入れも手間がかかりません。B5サイズなどの小さめのグリルプレートなら、ひとり焼肉なども可能です。
万能に活躍するので、ひとつ持っておいても損はないですよ。
テンマクデザイン 男前 グリルプレート
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) グリルプレート B5サイズ
【トング】
ステーキを焼くなら、トングは必須アイテム。ステーキ肉の焼け具合を見たり、ひっくり返したりなど、トングがあると掴みやすく便利です。
ステーキ以外にも、野菜や小さな肉なども菜箸にくらべて掴みやすく、調理がはかどりますよ。
BUNDOK(バンドック)トングス BD-406 カバー付 ステンレス
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) バーベキュー用 ウッドグリップトング 35cmUG-3228
【耐熱グローブ】
直火でステーキを焼くなら、耐熱グローブも必須アイテムです。
直火での調理は炎で火傷する恐れがあるだけでなく、調理器具もかなり熱くなります。
必ず耐熱グローブを着用して、火傷の防止をしましょう。
ZEN Camps キャンプ アウトドア用グローブ
まとめ:用意するステーキにあった焼き方で美味しいステーキを焼こう
ステーキを美味しく焼くためには、焼き方だけでなく事前準備も大切です。
また、ステーキの部位や厚さによっても、処理の仕方も変わってきます。ステーキはシンプルですが奥が深く、手間ひまをかけた分だけ美味しくなります。
直火で豪快にステーキを焼けるのは、キャンプならでは!自然の中で食べるワイルドなステーキは、格別ですよ。