【キャンプ場スタッフ監修】冬になると格段に増える一酸化炭素中毒事故。
たった少しのことに気をつけるだけでも未然に事故を防ぐことが可能なだけに、ニュースなどを聞くと心が痛みますよね。
特に冬キャンプでは一酸化炭素中毒になる危険性が溢れています。
テントなどの密閉空間で換気をしているつもりでも、うまく機能せずに思いもよらない事故を招いてしまう可能性も高いです。
今回は、一酸化炭素中毒を防ぐために持っておきたい一酸化炭素チェッカーの必要性や、おすすめモデルなどを紹介していきます。
いますぐおすすめの一酸化炭素チェッカーを知りたい人は、以下のボタンからジャンプしてくださいね!
キャンプでの悲しい事故を防ぐためにも、キャンパーのみなさん全員に知っておいてほしい情報です。
ぜひ、最後まで読んでくださいね!(有野実苑オートキャンプ場スタッフ一同)
こんにちは!有野実苑オートキャンプ場の妖精、コッフェルくんだよ!
キャンプのことはなんでも聞いてね!
冬キャンプに向けて石油ストーブの購入を考えているんですが、一酸化炭素チェッカーって必要ですか?
石油ストーブはテント内や付近で使うことで、半密閉空間のテントに一酸化炭素が充満し一酸化炭素中毒を引き起こす場合があるよ。
換気をしていても換気が不十分だった時のために、一酸化炭素チェッカーがあると安心!
今回は、キャンプ歴5年の山好きソロキャンパーおとうさんにおすすめの一酸化炭素チェッカーを紹介してもらうね♪
一酸化炭素は色も臭いもなく忍び寄る危険なものです。
キャンプを安全にたのしむためにしっかり対策しましょう!
有野実苑(ありのみえん)オートキャンプ場は千葉県山武市にある緑豊かな森と農園に囲まれたキャンプ場。 関東近郊で都心から90分というアクセスのいい立地にありながら、きれいな空気と新鮮な産物に恵まれ、四季折々のキャンプを気軽にお楽しみいただけます。 木々に囲まれて区画されたサイトと、充実した設備、各種クラフト体験や収穫体験など様々なイベントをご用意し、 スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。
有野実苑オートキャンプ場公式サイトはこちら:https://arinomi.co.jp/
※本記事はキャンプのプロ!有野実苑オートキャンプ場のスタッフをはじめ、有野実苑を愛してくださるキャンパーのみなさま・全国のキャンパーのみなさまのお声、口コミを参考に制作しています。
一酸化炭素チェッカーとは?
一酸化炭素チェッカーとは、空気中の一酸化炭素の濃度を計り、アラームや光などで危険を知らせてくれる道具です。
みなさんも冬になるとキャンプでも暖房器具を使いますよね。
燃料を燃やして暖を取るタイプの暖房器具は、漏れなく空気中の酸素を使って燃焼します。
一般の家庭では灯油ストーブ、キャンプで使われることの多い薪ストーブなどがそれです。
一酸化炭素のガイドラインは「50ppm」以下とされていますが、一酸化炭素は無味無臭のため発生しても気づかないことがあります。
有毒な一酸化炭素という気体を吸うと、最悪の場合死に至ってしまいます。
その危険な一酸化炭素の発生を知らせるのが、一酸化炭素チェッカーの役割なのです。
【特に注意】冬キャンプでの暖房器具の使用で一酸化炭素中毒の危険性!
みなさんも一度は一酸化炭素中毒という言葉を聞いたことがあるでしょう。
一酸化炭素は灯油ストーブや薪ストーブを使用した際に燃料の不完全燃焼などで発生する無色・無臭のガスです。
ここで少し理科のお話をします。
二酸化炭素は炭素1つと酸素2つが結びついた状態だと安定しています。
しかし酸素が1つで安定せず、炭素がもう1つの酸素を常に探している状態が一酸化炭素です。
本来ならば酸素と結びつくはずのヘモグロビンが、血液中で一酸化炭素と結びつき酸欠になります。
一酸化炭素は酸素よりも約200倍ヘモグロビンと結びつきやすいといわれており、酸素と結合する前に一酸化炭素が体内に取り込まれてしまします。
その結果、酸欠になり内部窒息と呼ばれる状態となってしまうと死に至る場合もあります。
先ほど、燃料の不完全燃焼が原因で一酸化炭素が発生すると言いましたが、冬キャンプで使用する燃料を使うタイプの暖房器具は不完全燃焼が発生することがあり注意が必要です。
ファンヒーターや反射ストーブなら大丈夫と思われるかもしれませんが、狭い空間の中で(密閉ではなくとも)燃料を燃やすと空間内の酸素が使われ、一酸化炭素が発生します。
特に点火と消化直後は不完全燃焼になりやすく、一酸化炭素が発生しやすいので注意が必要です。
テントの外に煙突を出す薪ストーブも、ストーブの隙間から一酸化炭素が漏れるので必ず換気しましょう。
一酸化炭素チェッカーの選び方
暖房器具を使う上で一酸化炭素チェッカーが必要で大切なことがわかったところで、何を基準に選べばよいかを見ていきましょう。
一酸化炭素チェッカーを選ぶ際のポイントは、
- サイズ・設置
- 警告音の基準
- 製造面
の3つがあり、以下でそれについてくわしく見ていきましょう。
【サイズ・設置|コンパクトで設置しやすいタイプがおすすめ】
一酸化炭素チェッカーを選ぶ際にいろいろ規準はあるのですが、意外と見落としがちなのがサイズと設置です。
というのも、そもそも大きすぎる物はキャンプに持って行けないですし、テントの中で場所を取りじゃまになり使わなくなってしまいます。
一酸化炭素は空気より軽いため、テントの高い位置に設置することが大切です。
サイズが大きかったりフックが付いていなかったりすると、高い位置に設置できず機能を発揮できません。
【警報音の基準値|100ppm以下から検知できるものがおすすめ】
空気中の一酸化炭素の濃度が200ppmを越えて、その状態が2〜3時間経過すると軽い頭痛が起きます。
ですので、一酸化炭素チェッカーは最低でも100ppmの濃度を検知できるモデルを選ぶ必要があります。
また、厚生労働省の規準では一酸化炭素の濃度は50ppmとされているのと同時に、この濃度でも体質や年齢によって反応する人もいるので、必要に応じて選択するとよいでしょう。
精度がよくなればなるほど、基準値が低い値から検知できるものが多いですよ
【製造面|やっぱり日本製が安心】
一酸化炭素チェッカーの購入を検討していると、日本製と海外製があることに気づくと思います。
有野実苑スタッフがおすすめするのは日本製です。
日本製の一酸化炭素チェッカーは数が少ないのが実情ですが、使いやすさや機能、精度を考慮すると日本製の方が安心して使えるでしょう。
有野実苑スタッフおすすめ一酸化炭素チェッカー7選
有野実苑スタッフがおすすめする一酸化炭素チェッカーを7つ紹介します。
自分は大丈夫とは思わず、一酸化炭素チェッカーを使って安全に冬キャンプを楽しみましょう!
【PTTech 一酸化炭素チェッカーキャンプ用】
一酸化炭素の濃度が30ppmになるとアラームとLEDで警告してくれます。厚生労働省の基準が50ppmなのを考えると安心感が高いですね。
乾電池式なので、キャンプ場に着いてバッテリー切れに気づいても安心です。
携帯ケース付きで持ち運びも簡単。
・サイズ:40x95x95 mm
・重さ:150g
・最低検知:30ppm
【VSTN 一酸化炭素チェッカー】
一酸化炭素濃度が50ppmから検知します。
アラームは日本語で、周囲へのアピールにも役立ちますよ。
一酸化炭素は高い位置に溜まりますので、カラビナやストラップが付いてテントの上部に取り付けやすいのは便利ですね。
警報音は手動でオンオフできるので、検知に気が付いて対応出来たらオフにすることもできます。
・サイズ:9.2×9.2×2.4cm
・重さ:100g
・最低検知:50ppm
【Freesun 一酸化炭素チェッカー】
室内用だけでなく、野外での使用を想定した一酸化炭素チェッカーです。
最低検知が100ppmなのはそういった理由からです。使用目的が明確な商品は信頼できます。
警報音は85DBうるさ過ぎず、かつ周囲へ確実に危険を知らせる音量でしょう。
・サイズ:65×65×29㎜
・重さ:記載なし
・最低検知:100ppm
【新コスモス電機 一酸化炭素検知機能付き火災報知器 SC-735】
住宅用防災警報器検定合格の信頼できる一酸化炭素チェッカーです。
最低検知は100ppmで必要十分。
一酸化炭素を検知した際に煙を感知すると感度が2倍になる技術も搭載しています。
住宅用なので携帯ポーチは付属しませんが、本体が四角いのでパッキングしやすいです。
・サイズ:5.2×7.5×7.5cm
・重さ:145g
・最低検知:100ppm
【Cam.G Mini 一酸化炭素チェッカー】
スマートフォンと連携し、リアルタイムでの確認が可能。
充電式でランニングコストが低く、経済的。充電しながらの使用が可能で、フル充電で約48時間使用できます。
でも、出発前には充電の確認をしましょう。
アウトドアでの使用に特化した一酸化炭素チェッカーです。
・サイズ:12.7×9.8 x5.8cm
・重さ:50g
・最低検知:記載なし
【DOD CARBON MONOXIDE CHECKER 2】
画像のとおり、まさに手のひらサイズ。
それでいて大きなリングを備えています。
見た目からアウトドアでの使用を目的としているのがわかります。DODの商品ですからね。
重さも65gと軽量。荷物を軽くしたいソロキャンプでも使えるので、ソロキャンパーはこれを機会に検討されてはいかがでしょうか?
・サイズ:6.6×4.6×1.5㎝
・重さ:65グラム
・最低検知:0ppm
禁止されていますが、僕はソロキャンプで雨の時などテント内で煮炊きすることがあります
【Slapeme 一酸化炭素警報器】
価格は1万円オーバーですが、サイズや重さ、最低検知などここで紹介する一酸化炭素チェッカーの中で最もハイスペック。
一酸化炭素濃度だけでなく電池残量も液晶モニターで表示される点を考えるとコスパは高いでしょう。
センサーはもちろん日本製。
雨の日や湿度の高い環境でも感知します。
・サイズ:7.6cm×4.9cm×1.5cm
・重さ:50g
・最低検知:0ppm
一酸化炭素中毒にならないように気をつけるべき注意点
一酸化炭素は無味無臭。知らない間にこっそり忍び寄ってきます。
先に紹介した一酸化炭素チェッカーの使用も有効ですが、事前の対策で回避できるケースがあります。
ここでは一酸化炭素中毒にならないための注意点を2つと、更になってしまった場合の対応方法を紹介します。
【火気を使用する場合は必ず換気をすること】
一酸化炭素は燃料の不完全燃焼で発生します。
キッチンのガス器具には不完全燃焼検知器が備わっていますが、キャンプで使うガス器具には備わっていませし、薪ストーブにはあろうはずがありません。
不完全燃焼だけでなく、青い火で完全燃焼されていてもテント内の酸素を使うことで一酸化炭素は発生するので、火器を使用する際は十分な換気が必要とされています。
また、換気は空気の通り道を作る様にテントの対角線上に2つ以上開けるのが理想です。
かつ、上下に開けるとより効率がよいとされています。
【車中泊ではエンジンつけっぱなしにしない】
車中泊で夜寝るときに暖をとるためエンジンをつけっぱなしにする人がいます。
これも一酸化炭素中毒になる可能性があり非常に危険です。
車の排気ガスには濃い濃度の一酸化炭素が含まれ、何かしらの原因で流れが滞ると車内に逆流する危険性があります。
また、冬キャンプの道中、吹雪きで立ち往生しどうしてもエンジンをかけなければいけないときはマフラー周りの雪をどけ、短時間にするなどの対策をしましょう。
【一酸化炭素中毒の症状がでたら迷わず病院へ】
一酸化炭素中毒の症状が出たら迷わず病院へ行きましょう。
というのも一酸化炭素中毒の初期症状は頭痛で、風邪と間違えることが多いからです。
一酸化炭素濃度0.08%45分で嘔吐、2時間で失神します。さらに0.64%、10~15分で死亡します。
しかも平成27年~令和元年までの東京消防庁の統計(※)をみると、救急搬送されたときの状態は約3割が生命に危険が差し迫る重症以上です。
ですので、キャンプでガス器具や焚き火をしているときに「おかしい」と思ったらすぐに病院へ行くことが大切なのです。
(※)参考:東京消防庁
まとめ:少し気を配るだけで防げる!一酸化炭素中毒に気をつけよう
一酸化炭素は危険です。静かに忍び寄り、場合によっては死に至ることもあります。
しかし、少し気を配るだけで十分予防と対策ができます。
それがこの記事で紹介した換気などの対策、一酸化炭素チェッカーを使うことです。
そのほかにも、換気をする、寝るときはストーブを消すなど事前に対策は可能。
キャンプではガス器具を使っての調理や冬は薪ストーブなど楽しくも一酸化炭素中毒の危険が伴います。
対策をしっかりして、安全に楽しくキャンプしましょう!