【キャンプ場スタッフ監修】キャンプでご飯を作ってラップを使うこと、めっちゃありますよね。
今回は、使い捨てのラップではなく洗って使えるエコなラップ「蜜蝋(みつろう)ラップ」について、ベテランキャンパーAtsuさんに紹介してもらいます。
美しい自然を楽しむキャンプ、せっかくなら自然に優しいエコキャンプをしてみんなで自然環境を守っていきましょう!
こんにちは!有野実苑オートキャンプ場の妖精、コッフェルくんだよ!
キャンプのことはなんでも聞いてね!
エコキャンプに興味があるんですが、何から始めたらいいですか?使い捨てない蜜蝋ラップというものを聞いたんですが、使いやすさや、メリットデメリットが知りたいです!
まかせて!自然に優しいエコキャンプ、一人一人が意識するだけで随分と変わるもの。今回は使い捨てラップに注目して、使い捨てない蜜蝋ラップをベテランキャンパーのAtsuさんに紹介してもらうよ♪
有野実苑(ありのみえん)オートキャンプ場は千葉県山武市にある緑豊かな森と農園に囲まれたキャンプ場。 関東近郊で都心から90分というアクセスのいい立地にありながら、きれいな空気と新鮮な産物に恵まれ、四季折々のキャンプを気軽にお楽しみいただけます。 木々に囲まれて区画されたサイトと、充実した設備、各種クラフト体験や収穫体験など様々なイベントをご用意し、 スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。
有野実苑オートキャンプ場公式サイトはこちら:https://arinomi.co.jp/
※本記事はキャンプのプロ!有野実苑オートキャンプ場のスタッフをはじめ、有野実苑を愛してくださるキャンパーのみなさま・全国のキャンパーのみなさまのお声、口コミを参考に制作しています。
脱プラスチックラップ!繰り返し使える蜜蝋(みつろう)ラップとは
蜜蝋(みつろう)ラップとは、布に蜜蝋を染み込ませた環境に優しいエコなラップのことです。
「蜜蝋」というのは、ミツバチが蜂の巣を作るときに分泌される蝋のこと。はちみつをたべた働きバチの蝋分泌腺から分泌されます。
「蜜蝋」とは、ミツバチが巣を作る際に分泌する天然の蝋です。はちみつを食べた働きバチの蝋分泌腺から生成されます。
蜜蝋の特徴として、冷蔵庫に入れると固くなり、手のぬくもりで温めると柔らかくなり、どんな形にもフィットします。また、水洗いして繰り返し使えるため、地球にやさしいラップです。
みつろうはリップクリームやキャンドルにもよく使用されていますよ。
私たちの生活に欠かせないプラスチック製品。
しかし、プラスチックが燃焼する際に排出される温室効果ガスは地球温暖化の一因となり、海に廃棄されるプラスチックゴミは深刻な環境問題を引き起こしています。プラスチックは自然環境で分解されず、長く残り続けて環境に悪影響を及ぼしてしまいます。
毎日何気なく使っている使い捨てのラップも、その一部です。小さな行動でも、積み重なると大きなプラスチックごみとなります。
そんな環境問題をなんとかしようと世界的に「SDGs 」や「プラスチックフリー」への意識が高まりつつある今、日本でもレジ袋が有料になったりリサイクルやエコを意識することは私たちにも身近な取り組みになっていますね。
洗って繰り返し使える蜜蝋ラップは、環境に優しく、今の時代にフィットしたエコアイテムではないでしょうか。
蜜蝋(みつろう)ラップのメリット&デメリット
自然に優しいエコキャンプを目指す上で、ぜひとも取り入れたい蜜蝋ラップ。
そのメリットデメリットはどんなものがあるでしょう。
【メリット】
- 洗って繰り返し使え経済的でゴミにならない
- かさばらない
- プラスチックフリーで地球に優しい
- 抗菌性や保温性が高い
- 蜜蝋をアイロンで塗りなおせば半永久的に使える
- 自分の好きな布でDIYできるのでおしゃれで楽しい
洗って繰り返し使えてエコなことは言うまでもないですが、蜜蝋には抗菌性と適度な通気性もあります。
自分の好きな形にフィットするので、箱型にしてナッツやドライフルーツを入れてみたり、切った野菜の断面に蜜蝋ラップをかぶせておくことで、乾燥を防ぎ自然な状態で新鮮に保つことが出来ます。
また、何度も使用していると蜜蝋が取れてきてしわが目立ってきますが、そんな時は蜜蝋を塗りなおし、アイロンをかけると復活。半永久的に使えます。
自分の好きな布(コットン)でDIYも出来るので、キャンプでテーブルに広げると、気分が上がること間違いなしですね。
【デメリット】
- 熱に弱い
- 水分の多いものはNG
- 肉類は包まない(熱湯消毒ができないため)
- 蜜蝋にアレルギーがあったり1歳未満のお子様がいる場合は食材に使用しない
蜜蝋の性質上、熱には非常に弱いです。電子レンジはもちろんのこと、熱湯もNGです。
キャンプで使用する場合は、直射日光には気を付けないといけません。
また、蜜蝋はミツバチの巣から採れる「ろう」です。はちみつ同様、ボツリヌス菌が混入している場合がありますので、1歳未満のお子様や、アレルギーのある方には注意が必要です。
実際にキャンプで使ってみた!使用感はどう?
蜜蝋ラップ、筆者は最近からキャンプに持って行って使いはじめました。
以前はプラスチックラップを持っていっていたのですが、ラップの箱が意外と嵩張ったり、潰れてしまったり……蜜蝋ラップは畳んで持って行けるのでGOOD。
さっそくシェラカップを包んでみます。
シェラカップの上に蜜蝋ラップをかぶせ、手で覆います。
手のぬくもりで蜜蝋ラップ柔らかくなり、シェラカップに密着します。そして手を離すと外気で冷たくなり、ピッタリフィットしたまま固まりました。
かなりしっかり貼りついている感じがあるため、軽い物なら重ねることも出来ます。
水分の少ない食材なら、お皿としても使えますよ。バケットを置くと、見栄えもいいですね。
帰りには、余った食材を包んで持って帰り、帰ってからもそのまま冷蔵庫にしまうことができます。
陽が出てくると、蜜蝋ラップが少し柔らかくなってしまったので、夏場の直射日光には注意が必要だと感じる部分もありました。
総合的には、キャンプに蜜蝋ラップはエコだし、写真にも映えるし、相性は抜群です。
蜜蝋ラップは手作りできる!作り方・DIYの仕方を解説
蜜蝋ラップは所要時間10分程で簡単に手作りできます。
実際に作ってみました。
【手順①準備するもの】
まずは、蜜蝋ラップにしたい布、蜜蝋、アイロンとアイロン台、新聞紙、クッキングシートを準備します。
今回は、KAWAGUCHIさんの「オーガニックの布でつくる みつろうラップ」の手作りキッドで挑戦!
もちろん蜜蝋を買って好きな布でたくさん作ってもOKですよ。
生地の素材はコットンや麻など天然素材で作ってくださいね。ポリエステルだと定着が弱くうまくいかないことも。
【手順②】
下から、アイロン台、新聞紙4〜5枚、クッキングシート、布の順に重ねます。
布の上に、パラパラとバランスよく蜜蝋を広げます。(10×10㎝の布で、蜜蝋3gが目安です)
【手順③】
一番上にクッキングシートを被せ、低温(80〜120℃)のアイロンで、布全体に蜜蝋が染み込むように溶かしながら伸ばします。
ジュワジュワと溶けて楽しい!
【手順④】
布全体に蜜蝋が浸透したら、クッキングシートを外して、アイロンの熱が冷めるまで待ちます。
完全に冷めたら出来上がり。
端からろうがはみ出ているので、周りをカットし、綺麗な形に整えます。
余った切れ端は、蜜蝋が染み込んでいるので、天然の着火剤にもなりますよ!
ぐるぐると丸めて次のキャンプの焚き火までとっておきましょう。
まとめ:使い捨てないエコな蜜蝋ラップで環境に優しいキャンプを!
プラスチックゴミを少しでも減らそうと日々ちょっとした工夫を凝らしているエコキャンパーも多いと思います。
蜜蝋ラップは、天然素材。全てが土に帰るエコなラップです。
蜜蝋ラップを使うことで、環境にも優しくなによりもおしゃれにキャンプを楽しめます。
この大切な地球を、ずっとずっと住み続けられる地球にするためのエコな取り組み。
その中の1つとして、蜜蝋ラップを次のキャンプに持って行ってみてはいかがでしょう。