【キャンプ場スタッフ監修】梅雨や突然の天気の変化……せっかくのキャンプなのにと落ち込むのはまだ早い!雨の中のキャンプでも焚き火を楽しみたい人に朗報。
事前準備とちょっとした工夫で雨でも焚き火を十分に楽しむことが可能です。今回は、雨でも焚き火を楽しめるコツと準備に必要なアイテムをキャンプ歴10年以上のHITOMI夫婦が紹介します!どんな天気でもキャンプを楽しみましょう♪
こんにちは!有野実苑オートキャンプ場の妖精、コッフェルくんだよ!
キャンプのことはなんでも聞いてね!
予定していたキャンプの日程に雨が降るみたいで……雨でも焚き火を楽しむことはできますか?方法やコツがあれば知りたいです!
まかせて!雨キャンプだと火を使う焚き火を諦めてしまう人も多いけど、ちょっとした工夫で焚き火を楽しむことができるよ♪今回は、キャンプ歴10年以上のHITOMI夫婦が雨キャンプの焚き火の仕方や必要なものをあわせて紹介してくれるよ!
有野実苑(ありのみえん)オートキャンプ場は千葉県山武市にある緑豊かな森と農園に囲まれたキャンプ場。 関東近郊で都心から90分というアクセスのいい立地にありながら、きれいな空気と新鮮な産物に恵まれ、四季折々のキャンプを気軽にお楽しみいただけます。 木々に囲まれて区画されたサイトと、充実した設備、各種クラフト体験や収穫体験など様々なイベントをご用意し、 スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。
有野実苑オートキャンプ場公式サイトはこちら:https://arinomi.co.jp/
※本記事はキャンプのプロ!有野実苑オートキャンプ場のスタッフをはじめ、有野実苑を愛してくださるキャンパーのみなさま・全国のキャンパーのみなさまのお声、口コミを参考に制作しています。
雨の日でも焚き火ができるって本当?
キャンプ当日に予報が外れて、雨。
そんな状況にテンションが下がってしまった経験ありませんか?
雨キャンプの経験がないから、火がうまく起こせるか不安……だけど、せっかく来たんだから、キャンプの醍醐味である焚き火をどうしても楽しみたい!
そのようなキャンパーさんのために、今回は雨の中でおこなう焚き火のコツを紹介していきます。
もちろん、晴れの日に乾いた薪を使って焚き火をした方がはるかに簡単ではありますが、あきらめてはいけません。
時間も手間もかかりますが、工夫次第で雨ならではの焚き火の楽しみを発見できますよ♪
雨の中での焚き火を経験すると、キャンパーとしての経験値もアップすること間違いなしです!
ぜひトライしてみてくださいね。
雨キャンプで焚き火をするコツと必要なアイテムを紹介
雨天での焚き火は、薪や地面が濡れているため、普段と勝手が変わり火付けに失敗しやすくなるもの。
大前提として焚き火に必要なのは、『燃やすもの・酸素・火の温度(熱)・湿度』の条件が整うことですが、特に雨の日は、その『温度』と『湿度』の管理が難しく、それが失敗につながることが多くなります。
ですが、焚き火の原理を理解し、道具でその条件を補うことができれば問題ありません!
しっかり準備した上でトライし、成功の確率を上げましょう。
火を起こすには、火口や焚き付け+空気の温度を一気に上げることが重要ですが、雨の日の場合は湿気が熱を奪うため、その温度を発火点まで持っていきにくくなり、火が起きなくなります。
雨の日にチャッカマンの火を何度当てても、着火しないのはそのため!
それを解決するには、湿気に奪われる熱よりも更に高い熱を発生させ、一気に発火点にまで温度を引き上げるしかありません。
では実際どのようにすればいいのでしょうか?
一気に温度を上げるコツとしては3つ
- 火口の量を普段の倍以上用意し一気に燃やす
→着火剤もうまく利用
- 火口、焚き付けを湿らせない
→薪の組み方を工夫したり、森林やタープなどの雨除けを使い環境を整える
- 火を付けるときは火口の下から
→炎の上がる方向を考える
(※火口とは、最初に火を点火させる燃えやすいもののこと)
とにかく、乾いた大量の火口(樹皮、落ち葉、新聞紙、麻ひもなどなど)を用意し、その上に焚きつけ用の細い薪や小枝をのせ、下から火を付け一気に熱を上げます。
ここで火口の量をケチってしまうと、火はつかないわ、せっかく集めた火口の量は減ってしまうわで振り出しにもどってしまいます。
これでもか!というほど投入するのがポイントです(この時に着火剤があると大変便利)。
簡単に説明しましたが、実際雨の日にこの「乾いた火口を大量に準備し、乾いたままキープ」することがとても難しいので、そんな時に役に立つ難燃性のタープや火付けをスムーズかつ安全に行うための道具をこれから紹介していきます。
これらを参考に上手く活用し、雨の日の焚き火を楽しみましょう。
【①雨の中で焚き火をするなら雨除けは必須!】
雨の中の焚き火でもっとも重要なのが、薪や焚き付け材、火口などをなるべく雨に濡らさないこと。
前述したように、湿れば湿るほど火を起こすのが難しくなるので、雨が降ってきたらまず雨よけとなるものを探しましょう。
雨よけの基本といえば、森林またはタープがあります。
森林サイトを使っている場合、雨の強さにもよりますが、上に生い茂る木々や葉っぱが雨から守ってくれるので、案外被害が少なくて済むことも。
その他のサイトは、タープを使うことになりますが、火の粉が燃え移らないよう工夫し常に目を離さず注意する必要があります。
一般的にタープ下での焚き火は危険を伴うため、アウトドアメーカーは推奨していません。
完全に自己責任の元、安全を確保した上で目を離さず焚き火をするようにしましょう。
■タープを選ぶなら難燃素材のものを
雨の日の焚き火の必需品といえばタープ!
そもそもタープとは、キャンプにおいて屋根の役割にあたるキャンプギアで、日除けや雨除けとして使用できる大きな布のこと。
ポールを使い設営し、さまざまな形状にたてることができます。
素材はさまざまあり、普段みかけるタープは、化学繊維であるポリエステルのものが多いイメージ。
使いやすく、軽くて乾きが早いのが特徴ですが、火の粉があたると簡単に穴が空いてしまうため、焚き火を近くでするのはおすすめできない素材です。
では、雨の日の焚き火で使用するにはどのような種類がいいのでしょうか。
タープ下での焚き火には、コットンやポリコットン素材である難燃性のタープが一番!
ポリエステル素材と比べ、火の粉に強く、溶けたり、穴が開きにくい仕様になっています。
しかし、難燃といえども、コットンですので「穴が開きにくい」だけあって、火に近づけると燃えてしまうので注意が必要。
炎に触れないように、普段より高くタープを張るなどの工夫をしましょう。
高さは3mほど高さをだすことをおすすめします!
TCタープは火には強いけど化繊に比べると耐水性が低いことがほとんど。撥水加工を施したいね!
・FIELDOOR スクエアタープ Sサイズ 280×280cm 【T/C 難燃性ポリコットン】
フィールドアで人気なスクエアタープから新しく登場したT/C素材(ポリコットン)のタープ。
T/C生地はポリエステル糸65%とコットン糸35%から作られており、遮光性、耐久性に加え、難燃性能が高い素材なので、焚き火の際も使いやすくなりました。
また、タープの周り16ヶ所にループベルトがついており、自由自在に形を変えて張ることができます。
価格もお手頃なので、気兼ねなく焚き火ができ、思い切り使えるの点がおすすめです。
・メーカー:FIELDOOR
・サイズ: (約)280cm×280cm 収納時 : (約)φ18cm×28cm
・重量:約2.4kg
・材質:ポリエステル65%、コットン35%
・耐水圧:428mm
・付属品:本体×1 ・ペグ×8 ・ロープ×8 ・専用収納バッグ×1 ・取扱説明書(日本語)
・TIANBOLANG オクタタープ TC Tarp (4.3m*4m) 防水タープ
八角形で自在に張り方をアレンジすることができ、どんなテントにも連結可能なTIANBOLANGのポリコットンのオクタタープ。
遮光性・遮熱性・耐火性に優れ、撥水加工処理済で耐水圧が350mmあるため、急な雨でも安心して焚き火を楽しむことができます。
日差しもしっかりカットするので、日陰が濃くでき夏は涼しく過ごせます。
暑い夏から冬、また雨の日まで季節を問わずお使いいただける大変コスパのよいタープです。
・メーカー:TIANBOLANG
・サイズ: (約) 430×400cm、収納サイズ: (約)40×15×15cm
・重量:約2.6kg
・材質:ポリエステル65%、コットン35%
・耐水圧:350mm
・付属品:タープ本体、収納パック×1
・色:グレー
・SoomloomタープAdranus4.2mx5.4m 焚き火可 ポリコットンTC ファイアプレイス
ポリコットン生地でつくられたAdranusタープは、耐水性、遮熱性、耐火性に優れ、撥水加工処理済なので、雨天のタープ下での焚き火でも使用できます。
また、本来ポリコットンのデメリットである、雨で濡れた後のカビ問題を解決するため、カビ防止加工も施され、お手入れもしやすくなりました。色味も自然で、形も美しいヘキサゴン型なので、アレンジが容易くどんなテントとも合うおすすめのタープです。
・メーカー:SOOMLOOM
・サイズ:約5.7mx5m、収納サイズ:約35x20cm
・重量:約4.7kg
・材質:ポリエステル65%コットン35%混紡のTC素材
・耐水圧:350mm(撥水加工処理済み)
・付属品:専用収納バック、ペグ8本、自在付きロープ6本
ここまで難燃素材のタープを紹介しましたが、タープ自体を保護するタープガードという商品もあります。
タープガードも難燃生地でできており、もともとお持ちのタープの下に取り付けて、焚き火の熱や、火の粉からタープを守るようにして使えます。
今あるタープを使い続けたいけど、火の粉が心配だなという方におすすめです。
・難燃 タープガード
焚き火を安全に楽しむために作られた難燃加工素材のタープガード。
持っているタープが燃えやすい化繊だったり、耐水性が高いタープを使いたかったりするときにはこちらがおすすめ。
火の粉からタープを守るのはもちろん、風よけやグランドシート、テーブルクロスなどとしても使える万能アイテムです。
コンパクトなので持ち運びも楽々、常備しておくと何かと使えて便利です。
・メーカー:SPLASH FLASH
・サイズ: 100×150cm
・材質:難燃加工素材
・耐水圧:なし
・付属品:バックルケース
・色:フォレストグリーン
■難燃シートやブルーシートで雨除け
タープ代わりに、難燃シートやブルーシートを使うのも1つの方法です。
持った感じはペラペラで、あくまでも一時的に雨除けとして使用するものにはなりますが、とても安く手に入れることができます。
タープガードのように、タープの下に重ねて張ったり、タープそのものとして1枚で使用するのも可能。
ちなみに難燃シートは、耐火・防火とは違い、燃え広がりにくいだけなので、火の粉があたれば普通に穴は空くし、炎があたれば燃えてしまいます。
ブルーシートに関して言えば難燃性もないため、万一火がついてしまうと、簡単に燃え広がるため、リスクは更に高いものになります。
使用する場合は、ポールを高くし、焚き火から遠ざけて張るようにするのはもちろん、細心の注意を払い、焚き火の最中は絶対にサイトから離れないようにしましょう。
・萩原 難燃シートグレー 2.7m×2.7m NNS2727
焚き火を安全に楽しむために作られた難燃加工素材のシートで、軽く持ち運びに便利。
燃え広がりを抑制する素材なので、燃えにくいのが特徴です。
焚き火だけではなく、屋外での軽作業時にも活用できます。
・メーカー:萩原工業
・サイズ:2.7×2.7m
・材質:ポリエチレン
・色:グレー
・TRUSCO(トラスコ) ブルーシート #2000 2.7m×2.7m BS20-2727
野積み、雨除け、日除けやアウトドアレジャーなど、さまざま場面で活躍する皆さんご存知のブルーシート。コスパが良く、いざというときに役立つ万能シートです。
キャンプで突然雨が降ってきたときにタープ代わりにしたり、テントの上で雨除けとしても使うことができます。
ただし、60度を超える高温物との接触で溶けてしまう恐れがあるため、火気や火花の近くでの使用はさけましょう。
雨除けにはなりますが火に弱いので難燃シートとの併用をおすすめしますが、後々もキャンプをしていくならしっかりとしたTCのタープを購入した方が長い目で見るとおすすめです!
・メーカー:トラスコ中山
・サイズ:約2.7×2.7m
・重量:0.75kg
・材質:ポリエチレン
・色:ブルー
・耐久期間:約3~6ヵ月
【②小さめの焚き火台で大きな炎があがらないように気を付ける】
火おこしの際、「大量の火口に着火し一気に燃す」と説明しましたが、これは着火の段階でのはなし。
最初に思いっきり着火をし、そこから焚き付けに上手く火がうつれば、後半は薪を足していくだけなので、炎を育てるのはそこまで難しくありません。
小雨の中、雨避けなしで焚き火をする場合は、どんどん炎を大きくしないとすぐに消えてしまいますが、逆にタープ下での焚き火はタープを燃やさないよう、常に炎を小さく保ち続ける工夫が大切になってきます。
■タープ下の焚き火で炎を小さく保つ3つのコツ
- 薪を多くくべすぎない
シンプルに、燃料が沢山あれば火は大きくなります。
薪を足すだけどんどん大きく燃え広がるので、様子を見ながら少しづつ足すようにしましょう。
- 薪は立てずに寝かす
薪を立てるティピー型や、やぐらのような井桁型は、煙突の構造と同じく上昇気流が発生しやすく、炎がどんどん上にあがってしまうため、タープ下ではおすすめしません。
薪を横に寝かせ、火の高さが上がらないように調整しましょう。
- 小さな焚き火台を使う
必然的に入れられる薪の量が減り、横に大きく広がることもなくなります。
またタープ下のスペースは限られるため、焚き火台が小さいと有効的に空間を使うことができます。
雨天の中、火を小さく保つということは、火が消えやすいということでもあります。
薪も天候も湿っているのに、タープがあるから炎を大きくできない。だけど、火を小さくしすぎると途中で消えてしまうという悪循環にも陥りやすくなります。
これを解決するには、とにかく焚き火から目を離さないこと!これしかありません。
雨の日は、常に火加減の状態を確認し、炎と向き合う時間を大切にするようにしましょう。
・ソト(SOTO) ミニ焚き火台 テトラ ST-941 ST-941
ポケットに入れて持ち運べるSOTOのコンパクトミニ焚き火台。
ゴトクのような形をしているため、上にシェラカップやメスティンをのせて簡単に調理をすることが可能。(外気温25℃時、15分で水500mlを沸騰できる)
また、焚き火だけではなく、固形燃料の土台としても使うことができます。
・メーカー:SOTO
・サイズ:約幅8.8×奥行8.8×高さ7.9cm
・重量:125g
・材質:ステンレス
・セット内容:側面板4枚、ロストル1枚、底板1枚
・DOD(ディーオーディー) 焚き火台 めちゃもえファイヤー & 専用ゴトク
外見がコンパクトで、とてもかわいいデザインのDOD二次燃焼型の焚き火台です。
本体はスリムな形をしていますが、頑丈でそこそこ重量もあるため、簡単に倒れる心配もありません。
薪をくべるスペースがかなり狭いので、小枝をあつめるか、バトニングで薪を細く裂き割る必要がありますが、とにかくよく燃える構造で使いやすい焚き火台です。
・メーカー:DOD
・サイズ(本体):(約)W21×D6.5×H12cm
・組立サイズ(スチールテーブル含む):(約)W22×D7.5×H16.5cm
・収納サイズ:(約)W26×D8×H14cm
・重量:1.2kg
・材質:ステンレス
その他おすすめの小型焚き火台についてもっと詳しく紹介してあります。
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【③着火剤をうまく使おう】
本記事のはじめでも触れたように、雨の日の火おこしの場合、湿気がどんどん熱を奪うので、それに負けないよう一気に発火点まで温度を引き上げる必要があります。
基本的に、焚きつけ材の下に、乾いた火口をたくさんセットし、下から火をつけ熱を上げていきますが、雨の日の場合、乾いた火口を確保するだけでも大変になります(雨に打たれなくても、タープの下に出しておくだけでどんどん湿気っていってしまいます)。
濡れてしまった火口に着火させるのはとても難しいので、そういうときは着火剤などの燃料に頼りましょう。
多めの着火剤を使用し、一気に火の温度をあげていくのがポイントです。
また焚きつけ用の薪も濡れていると、着火剤を使ったとしてもなかなか火が燃え移らないので、その場合はバトニングをして中の乾燥部分を表に出し、燃えやすくさせましょう。
ずぶ濡れの薪でも、中は意外に乾燥しています。
もしその際に余裕があれば、火口や焚きつけとして利用できるフェザースティックを作ってみてください。火を長い間保ってくれるので、着火材と併用すると効果は抜群ですよ!
・ユーコ(UCO) 焚火 着火剤 登山 キャンプ 【ストームプルーフ スィートファイヤービヒモス ストライカブル ファイヤースターター】
灯りをとことん追求したメーカー、UCOの着火剤は、どんな悪天候でも火を手に入れることができるといわれています。
サトウキビの原料であるバガスを使用し、付属のストライカーで速やかに着火でき、火持ちがとてもいいのが特徴。
濡れに強いアルミケースが付属しているので、雨の日の焚き火に使用するにはぴったりの着火剤です。
・メーカー:UCO
・サイズ:160×70×48mm
・内容:9本入り(アルミケース)
・原料:バガス
・燃焼時間:15分
・Bush Craft(ブッシュクラフト) ファイヤーキャンディ (Fire Candy)20粒入り
今まで見たことのない、キャンディーのような見た目のオシャレ着火剤です。
小さくてかわいい見た目とはうらはらに、着火剤としての効果は抜群!
使用時には半分に切り込みを入れ中から出した綿に火を付けます。
小さいので燃え尽きるのが早いというデメリットはありますが、香りが付いているという仕掛けも面白く、お子さんや女子うけ抜群の着火剤です。
本当にキャンディみたいなので小さなお子さんが間違えて食べてしまわないように注意してくださいね!
・メーカー:Bush Craft
・内容:20コ入り(ブリキケース入り)
・特徴:キャンディーのような4種の香り付き、完全防水(割ると防水ではなくなる)
・燃焼時間:10分
【④薪の組み方を試行錯誤】
雨の日焚き火で、火が付きにくかったり、すぐに消えてしまう場合は、湿っている薪を乾かしたり、薪そのものの組み方を変えるなどの工夫をしてみましょう。
■タープ下での焚き火の場合
先述したように、火の粉でタープに被害が及ばないよう、薪は横に寝かせて火を小さく保つのが基本になります。
また、雨でぬれたり湿気ってしまった薪は、焚き火の周りに置いて乾かせばすぐに使えます。せっかく起こした火の熱を有効活用しましょう!
濡れたままだと火がつきづらいので、高さがある焚き火台の場合は下に置いて乾燥させてあげると、次にくべるタイミングでよく燃えるようになりますよ。
高さのない焚き火台の時は周りに立てかけたり、写真のように台の隅を囲うような形で乾かす方法もあります。
ただこの形の場合、油断して真ん中の炎が大きくなってしまうと、周りで乾かしてる薪に燃え移り、余計大きな炎に成長させてしまうことがあるので注意が必要。
常に焚き火から目を離さず、焦げそうなものがあれば薪として使ってしまうか、他の濡れてる薪と交換したりして調整しましょう。
■屋外や直火で焚き火をする場合
小雨で雨除けを使わないときや、直火の場合は、薪を組んで焚き火自体に屋根を作るやり方が一般的です。
形はいたってシンプル。
薪を交互に組んで井桁型を作り、中に火口と焚きつけを多めに置いて、上部に太い薪を並べれば完成です。
屋根の部分は湿った太めの薪をつかい、雨除けのイメージで屋根を作るのがコツです。
火付けの際は下の隙間から火口や着火剤をもやし、空気を送りながら一気に炎を育てましょう。
この形は、中心の焚きつけが雨に直接濡れないので火が安定しやすく、屋根の代わりに置いた薪も徐々に乾いていくので、直火でも成功しやすい方法です。
井桁型は上昇気流を発生しやすく、大きな炎が上がるタイプの組み方です。タープ下では火災のリスクが高くなるので絶対に行わないようにしましょう!
【⑤防寒にも耐火にも適した服があるとべスト】
時期にもよりますが、雨天での焚き火は太陽の日差しがない分、火を起こすまでの間、肌寒く感じることも。
薪を集めたり何かと動くので、その際に濡れて風邪をひいてしまわないように、雨具はもちろん、防寒を意識した服装にしておくことをおすすめします。
また、最近では耐火対応の服も出ているので、雨の日の焚き火にはピッタリ!
おしゃれで普段からも使えるアイテムも多いので、1つ持っておくと使いまわせます。
■スノーピーク タキビキャンピングパーカー
前モデルから更に進化を遂げた『TAKIBIシリーズ』。
難燃素材のアラミドと、GOTS認証取得のオーガニックコットンを混ぜ合わせることで作られた、難燃性・撥水性を兼ね備えた高機能のアウターです。
一見ハリのある生地にみえますが、使えば使うほど柔らかく馴染み、焚き火の火の粉から服を守ってくれます。
季節をとわず着用可能なマウンテンパーカーで、撥水加工の生地を使用しているため、焚き火の際はもちろん、急な雨や寒さにも対応できるマルチアウターです。
デザインがスタイリッシュなので、街中で着ていても目をひきますよ。
・メーカー:スノーピーク
・サイズ展開:M、L、XL (Lの場合:身幅66,着丈80,袖幅30,裄丈90)
・カラー:グレーカーキ、オリーブ、ブラック
・素材:67% Aramid、33% Cotton
■Oregonian Camper(オレゴニアンキャンパー)難燃 ファイヤープルーフ ブランケット R
業界初の「燃えない」マイヤー毛布素材でできたオレゴニアンキャンパーのブランケット。
マイヤー毛布は延焼しにくく、有害な黒煙も出ない素材です。
その特性から、肌寒い雨の日でも焚き火の傍らブランケットやポンチョとして安心して使用することができます。
生地は保温性があり柔らかく、厚みもあるため冷え込む季節や朝晩にちょうどよく、火の粉からも体を守ってくれます。
今まで火の燃え移りが心配で、なかなか焚き火周りで使えず寒さに耐えていた方もこれで安心。
洗濯もできるので、濡れたり、焚き火の匂いがついてもそんなに気になりません。
・メーカー:Oregonian Camper
・サイズ展開:M(100×140cm)、L(140×200cm)
・カラー:モ、コヨーテ、ヘッジホッグ、トポコルク、トポグレー
・素材:100%POLYESTER(ポリエステル)、マイヤー素材
■Grip Swany(グリップスワニー) Fire Proof Poncho Coyote GSJ-40
グリップスワニーオリジナルの難燃素材であるFIRESHIELDを使用した焚き火用ポンチョ。
万が一、火の粉を受けても溶融せずに炭化することで自己消化し、接炎の事故を未然に防いでくれます。
シンプルなデザインで、胸元に大きなポケットが付いているので、小物を収納できるのがとても便利。
寒い日にたくさん中に着込んでも、ポンチョだから大丈夫!上からすっぽり体を包み込み、寒さ、火の粉から体を守ってくれます。
・メーカー:Grip Swany
・サイズ展開:フリー(着丈90cm×裄丈74cm×フード丈38cm)
・素材:FIRESHIELD難燃加工コットン100%
【⑥着火用のライターやバーナーは濡れないようにキープ!】
どんなに薪や着火剤で工夫したとしても、着火することができなければ焚き火を諦めざるおえません。
シンプルなことですが、今回の件で一番重要なポイントは、マッチやライター、バーナーを絶対に濡らさないこと!
ライターやバーナーは乾けば再度使えるものもありますが、キャンプ中にしかも雨の中、完璧に乾かすのは不可能に近く、さらにマッチに関しては、濡れてしまっては全く機能しないので、そうなってしまってはもう絶望しかありません……。笑
雨キャンプ中、それらを濡らさないように死守するのは大前提ですが、マッチもライターも機能しなくなったもしもの時のために、ファイヤースターターや防水マッチも一緒に常備しておくことをおすすめします。
■ソト(SOTO) フィールドチャッカー ST-Y450
アウトドアでは欠かせない高機能アイテムでおなじみの燃焼器具メーカー、SOTOのフィールドチャッカーです。
点火直後に炎が安定する火力の強さにもかかわらず、燃焼はカセットガス式という、とても経済的なところが魅力的。逆さにしても火が安定してでるので様々な場面で活躍しそうです。
空気調整レバーで900℃のソフトな火から、1300℃の集中炎までの調整が可能なので、多少焚きつけが湿った雨の日でも、一気に着火することが可能なガスバーナー。
1つ持っておいて損はありません。
・メーカー:SOTO
・本体サイズ:幅3.4cm×奥行12.2cm×高さ6.6cm
・ガスサイズ:幅20.5×奥行6.5×高さ21cm
・本体重量:153g
・ガス重量:1.3㎏
・温度:900℃〜1300℃
・点火方法:水平な場所に置きハンドルを開き、点火スイッチを押す
■新富士 バーナー スライドガストーチ 日本製 ガス補充 火力調節 キャンプ 小型 火口径:14mm イエロー RZ-520YL
小型のもので火が安定しない商品が多いなか、こちらの新富士バーナーは着火してすぐの段階から炎の状態が良いのが特徴。
コンパクトサイズなのに最大75㎜伸ばせるトーチ部分がついているので、焚き火での着火にとても便利です。
カセットガスからの充てん式なので、経済的な点も嬉しいですね。
・メーカー:新富士バーナー
・本体サイズ:幅3.5cm×奥行1.8cm×高さ1.1〜1.85cm
・本体重量:55g
・炎形状:極細集中炎
・炎温度:1300℃
・点火方法:圧電点火方式
■ユーコ(UCO) 防水・防風 マッチ 焚火 アウトドア用 【ウォータープルーフマッチ】 【日本正規品】 24455
水に濡れても、簡単に点火できる防水仕様のマッチ。
燃焼時間は約15秒と普通のマッチとさほど変わりありませんが、厳冬期でガスライターが使い物にならない時や、雨天で他の着火ツールが機能しなくなってしまったときなどの緊急用として常備しておきたいマッチです。
湿気に強いので、キャンプなどのアウトドアの際、ライターやファイヤースターターとともに携帯しておくといざというときとても安心です。
・メーカー:UCO
・サイズ:56×35×15mm
・重量:54g
・内容:マッチ40本、マッチストライカー4箱
・燃焼時間:約15秒
■Chileeany 大きいサイズ 火打ち石 130 x 13mm ファイヤースターター
フェロセリウム混合物からつくられたChileeanyの大きめサイズのファイヤースターター(火打石)。よく見かけるファイヤースターターよりも太く重量感があり、力強い火花がたくさん出るので初心者の方でも使いやすくなっています。
悪天候でも扱いやすいマグネシウムロッドなので、雨天での着火や水辺でのアウトドア使用も可能。
かさばらない大きさなので、普段からキャンプで使用するのもよし、他の着火ツールが使用できない場合の、緊急時用として常備するのもよし。
様々な場面で活用できるおすすめのファイヤースターターです。
・メーカー:Chileeany
・サイズ:火打石全長130mm、ロッド部径13㎜、ローブの長さ1.2m
・重量:約135g
・素材:フェロセリウム混合物
・可能使用回数:約30,000回
これだけは気を付けよう!雨キャンプでの焚き火時の注意点
雨よけの下で、炎を小さく保ちながら、常に目を離さず安全に焚き火を楽しむのはもちろんですが、雨天とはいえその時々で対応は異なります。
特に、雨に加え風が出てきてしまった場合、どんなに高く張ったタープ下で焚き火をしていても、雨が中に吹き込んできてしまったり、タープ自体が倒壊してしまうリスクも出てきます。
いつもより高くタープを張るぶん、風の影響をモロに受け、より倒れやすくなります。
そうなってしまうと最悪火災につながることも考えられますので、強風の日は早めにやめる決断を下すことが大切です。
また、最近ではタープを使わず2ルームテントで過ごすキャンパーさんも多いですが、そのリビング部分での焚き火は危険なので、絶対にやめましょう。
タープ代わりにしているとはいえ、天井を高くすることもできず、テント部分とつながった構造のため一酸化中毒になる恐れもあります。
また万が一、2ルームテントのリビング部分に火の粉が燃え移ってしまった場合、広範囲での火災につながるため、2ルームテントを使う場合でも、必ず別の難燃性タープを別で準備するようにしましょう。
火を扱うときの無理は禁物!危険を伴ってまですることではありません。
条件が厳しい場合はスパッとあきらめ、焚き火は次回の楽しみにとっておきましょう。
どうしても焚き火ができない時は
雨の中での焚き火は時間も手間もかかるもの。
キャンプ中、小さなお子さんやワンちゃんに手がかかり、そこまでの時間が取れない方や、雨の中での焚き火は難しそうだな……と感じた方、また豪雨になり中止せざるおえない方もいると思います。
どうしても出来ないけれど、雰囲気だけは味わいたい!というキャンパーさんにオススメなのが、同じ火を扱うストーブや、焚き火に似た炎の揺らめきを感じられるライトなどのキャンプギアです。
自宅でも手軽に使えるものもあるので、是非チェックしてみてくださいね。
【キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) ストーブ BBQ KAMADO かまど 煙突 角型ストーブ UG-51】
様々なアウトドアシーンで活躍できる角型かまど煙突ストーブ。
薪や炭をくべるのに便利な扉がついており、雨の日の火付けにも困りません!
もちろん寒い時期は、薪ストーブとして暖をとるのに使えたり本体に付いている大小2つのゴトクを使うと同時調理も可能なマルチツールになります。
使いやすいので、ストーブ入門の方にもおすすめ。
ただし、コンパクトで窓がないため、揺らめく炎をメインに見ていたい方には物足りないかもしれません。
・メーカー:キャプテンスタッグ
・組立サイズ:幅60cm×奥行51cm×高さ177cm
・セット重量:約10kg
・本体素材:鉄(焼付塗装)
【ホンマ製作所 薪ストーブ クッキングストーブ RS-41A(Amazon.co.jp 限定)】
シンプルで重厚感ある黒耐熱塗装は遠赤外線効果が高く、冬キャンプなどで暖を取るときにその効果を発揮します。
また投入口が広いので、初心者でも簡単に薪や炭をくべられるのもうれしいポイント。
大きめのガラス窓がついているので、雨の日でも外から揺らめく炎をゆっくりと眺めることができ、癒されます。
サイズ違いのゴトクがついており、様々な大きさのフライパンやお鍋、羽釜まではまる仕様なので、熱を利用した調理をする際にとても使いやすいストーブです。
・メーカー:ホンマ製作所
・組立サイズ:幅35cm×奥行35cm×高さ60cm(煙突含む高さ108cm)
・重量:約7.78kg
・素材:本体・亜鉛メッキ鋼板、煙突・ステンレス
【FLKR Fire The Original Isopropyl アルコール暖炉(ブラック)】
「炎を飾る」という説明がしっくりくる、アルコール暖炉。
現代版のオシャレなアルコールランプのようなもので、中にイソプロピルアルコールを注ぎ火を付けるだけの簡単仕様。約1時間美しい炎があがり続けます。
煙無、無臭で簡単に持ち運びできるので、雨の日のタープ下で使用するにはぴったり。
インテリアとしての要素が強いので、これで料理をするのは難しいですがマシュマロ焼きはできそうです。
本体自体の重量が2.9kgあるので簡単には倒れませんが、そこそこ高く火柱があがるため、周りからの衝撃や強風などには注意して使用するようにしましょう。
・メーカー:FLÎKR Fire
・組立サイズ:幅12cm×奥行12cm×高さ10.5cm
・重量:約2.9 kg
・素材:本体・非吸収性耐熱セメント、ベース・アルミニウム
・容量:150ml
・燃料:IPA (イソプロピルアルコール、イソプロパノール) ※燃料は別売
・燃焼時間:45-60分
【LEDフレームライト フレームランプ USB充電式 4モード】
充電式のLEDフェイクキャンドルです。
本物の焚き火のような強い炎ではありませんが、簡単に揺れる明かりを楽しむことができます。
4つのモード切り替えができ(①リアルなダンスの炎②柔らかくゆっくり呼吸するような炎③ 暖かい一定ライトモード④ 重力感知効果モード)、その時の雰囲気に応じて演出を変えることが可能。
焚き火のような暖かさはありませんが、雨の中でも、炎の揺らめきを安全に感じることができるので、リラックス効果があります。
天候や目的がキャンプに限らず、自宅でもインテリアとしてつかえるのも嬉しいポイントです。
・メーカー:PDGROW
・組立サイズ:幅6.81cm×奥行6.81cm×高さ13cm
・重量:約181.44g
・素材:プラスチック、金属
・電源:バッテリー式
・充電:4時間のフル充電後、最大約20時間使用可能
【キャプテンスタッグ ブロンズキャンドルランタン M-8352】
キャンドルを出し入れしやすいシンプル構造で、インテリアとしてもつかえるオシャレなキャンドルランタン。
専用キャンドルがはじめに付いてきますが、それを自分好みのアロマキャンドルに変えて癒し空間を演出したり、虫よけキャンドルにすることも可能です。
ロウソク1つなので光量はそこまで期待できず、夜は他のランタンと併用することをおすすめします。
焚き火とは大きさがまったく違いますが、本物のキャンドルの火をじっと見ているだけでも、とてもリラックスできますよ。
・メーカー:キャプテンスタッグ
・組立サイズ:外径103×高さ175mm
・重量:約150g
・素材:鉄(ブロンズ仕上げ)
・使用燃料:専用キャンドル(M−8293アルペンランタン用キャンドル6個組)
まとめ:雨天時でも焚き火をしてキャンプを存分に楽しもう!
いかがでしたでしょうか。
山の天気は変わりやすいので、キャンプでの突然の雨はよくあることです。
せっかくなら、いつでも焚き火ができるよう、雨に対応できる準備をしておくと安心ですね!
今回紹介した内容を参考に、雨に負けず、キャンプの醍醐味である焚き火にどんどんチャレンジしてみてください。
いつもより手がかかる分、じっくり火と向き合う時間がとれ、普段と違う焚き火の面白さに気付けるはずです。