【キャンプ場スタッフ監修】スウェーデントーチは、キャンプやアウトドアで大活躍する焚き火アイテムです。独特の燃焼方法により、簡単な調理や焚き火が楽しめます。
その斬新でおしゃれなフォルム、じわじわとキャンパーたちに注目されていて、人気がじわじわと出てきているんですよ。
この記事では、スウェーデントーチの基本情報や着火方法、さまざまなサイズの丸太を使った燃焼時間や調理方法など、キャンプ場で役立つ情報をお届けします。自作の方法も紹介しているのでチェックしてみてくださいね!
スウェーデントーチをキャンプ場で使っていると、注目されること間違いなし!
あっと目をひくおしゃれサイトになりますよ。
こんにちは!有野実苑オートキャンプ場の妖精、コッフェルくんだよ!
キャンプのことはなんでも聞いてね!
スウェーデントーチのやり方がわかりません!どういう原理で火がつくんですか?
まかせて!新感覚の焚き火、スウェーデントーチ。燃焼時間や丸太サイズ、着火方法やキャンプ飯の作り方など、キャンプで活躍するトーチの魅力を生粋のソロキャンパー佐々木さんが徹底解説してくれるよ♪
最近キャンパーたちに人気があるスウェーデントーチ。見たことない人には難しく感じるかもしれませんが、とっても簡単に着火できるんです。
次回のキャンプのお供にいかがですか?
有野実苑(ありのみえん)オートキャンプ場は千葉県山武市にある緑豊かな森と農園に囲まれたキャンプ場。 関東近郊で都心から90分というアクセスのいい立地にありながら、きれいな空気と新鮮な産物に恵まれ、四季折々のキャンプを気軽にお楽しみいただけます。 木々に囲まれて区画されたサイトと、充実した設備、各種クラフト体験や収穫体験など様々なイベントをご用意し、 スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。
有野実苑オートキャンプ場公式サイトはこちら:https://arinomi.co.jp/
※本記事はキャンプのプロ!有野実苑オートキャンプ場のスタッフをはじめ、有野実苑を愛してくださるキャンパーのみなさま・全国のキャンパーのみなさまのお声、口コミを参考に制作しています。
スウェーデントーチとは?その魅力を解説
スウェーデントーチとは、垂直に立てた丸太に切り込みを入れて燃やす焚き火の方法の1つです。
起源は三十年戦争(1618年~1648年にドイツが舞台に起きた戦争)の時にスウェーデン軍が、ノコギリなどを使って丸太に切り込みを入れて燃やし、照明と暖房の代わりにしたのがはじまりとされています。
日本では2021年ごろからインスタグラムで話題に。インパクトのある見た目はもちろん、実際に使ってみると焚き火として使いやすく瞬く間にキャンパーたちに人気になりました。
【焚き火中の見た目がかっこよく炎が美しい】
スウェーデントーチの1番の魅力は「かっこよく燃える炎の美しさ」です。
スウェーデントーチには煙突効果があり、薪を組んだ焚き火とは違う独特の炎になります。
高く燃え上がる炎はキャンプ場で目立つのはもちろん、眺めているだけで心が落ち着くでしょう。
【燃焼効率が高い】
スウェーデントーチは炎の美しさだけではなく「燃焼効果が高い」のも魅力。
煙突効果は熱を上方向に集中させるので、調理にも適しています。
家庭では扱えない高火力で作るキャンプ料理を楽しみたい人にもおすすめです。
【点火・消火が簡単】
「点火と消火が簡単」なのもスウェーデントーチの魅力。
丸太の中心部に着火材を入れるだけで点火できます。点火は焚き火において1番むずかしい作業なので、初心者の方こそスウェーデントーチはおすすめです。
また、丸太の中心が燃えるので風にも強く、手をかけなくても安定して燃え続けます。
消化も火消し壺に入れるか、水をかけるかで簡単に消化できるもの嬉しいポイントですね。
【着火方法】簡単!スウェーデントーチの点火手順とコツ
ここでは、スウェーデントーチの点火手順とコツを解説します。
手順を守れば誰でも簡単に火をつけれるので、ぜひチャレンジしてみてください!
【手順1:乾燥した丸太を選ぶ】
スウェーデントーチに火をつけるためには、乾燥した丸太を選ぶことが重要です。湿った丸太を使うと火が付きにくいだけではなく、煙がモクモク出るのでせっかくの焚き火を楽しめなくなります。乾燥した丸太を選ぶポイントは以下のとおりです。
<乾燥した丸太を選ぶポイント>
●木材の表面がひび割れしている
水分が抜けると木は割れる
●叩くと高い音がする
水分が抜けると木は叩いた時に高い音(カーン、カンカン)がする
●見た目の大きさの割に軽い
水分が抜けると木は軽くなる
今回はAmazonで買った丸太を使います!
■今回使用した丸太「WOODSTOCK (ウッドストック)スウェーデントーチ mini ヤマザクラ」
着火のしやすさにこだわって作られたスウェーデントーチで、世界特許出願中のイージー着火・二次燃焼構造(日本国内特許取得取得済み)が特徴です。
ヤマザクラの丸太を使っているので香りがよく、燃え残りも炭と一緒にして燃やせば「サクラの燻製BBQ」が楽しますよ♪
商品名 | スウェーデントーチ mini ヤマザクラ |
特徴 | 世界特許出願中のイージー着火・二次燃焼構造(日本国内特許取得取得済み) |
木材の種類 | ヤマザクラ |
サイズ | 直径10~12cm×高さ18cm |
重さ | 約700g |
燃焼時間 | 約1時間 |
【手順2:着火剤を仕込む】
着火剤を使えば誰でも簡単に火を付けることができます。
着火剤は丸太の中心(十字の切り込みの中)に置きましょう。着火剤は以下のモノが手に入れやすいのでおすすめです。
<スウェーデントーチにおすすめの着火剤>
●新聞紙
●固形燃料
●キャンプ用点火ジェル
もし着火剤を準備し忘れた時は、キャンプ場に落ちている松ぼっくりもよく燃えるのでおすすめです。
今回は購入したスウェーデントーチに付属で付いてきた着火剤を使います!
【手順3:火をつける】
あとは火を付けるだけです。
スウェーデントーチでの焚き火を楽しみましょう!
簡単ですよね!
ここでは、よりスウェーデンでの焚き火を楽しむためのポイントを2点解説します。
■空気の通りを確保するコツ
空気の通りを確保するコツは「切り込みの幅をしっかり確保する」です。
空気の通り道である切り込み幅がせまいと空気の流れが悪くなり、焚き火の途中で火が消える場合があります。
目安として切り込み幅が1cmもあれば空気の通り道をしっかり確保できます。あらかじめ確認しておきましょう。
■火力の調整方法
スウェーデントーチの火力は、切り込み幅や切り込みの本数を変えることで調整できます。
<火力の調整方法>
●火力を強くしたい
切り込み幅を太くする
切り込みの本数を増やす
●火力を弱くしたい
切り込み幅を細くする
切り込みの本数を減らす
以上になりますが、焚き火を始めると切り込み幅も本数も変えることはほぼ不可能です。
あらかじめ「高火力での料理を楽しみたい」や「のんびり焚き火を楽しみたい」などの目的に合ったスウェーデントーチを選ぶ(作る)ことをおすすめします。
【消化方法】スウェーデントーチの火の消し方
スウェーデントーチは思ったよりも長く燃え続けます。前もって火を消す準備をしておくと安心です。
<スウェーデントーチの火の消し方>
●火消し壺を使う(おすすめ度★★★)
●完全に燃え尽きるのを待つ(おすすめ度★★☆)
●水の入った金属製のバケツに入れる(おすすめ度★☆☆)
【消化方法その1:火消し壺を使う(おすすめ度★★★)】
消火方法で1番のおすすめは「火消し壺を使う」です。
火は空気(酸素)がないと燃え続けることができません。火消し壺は、燃え残りを入れフタを閉めるだけで空気を遮断できるので安全に消火ができます。
今回は、サクラのスウェーデントーチなので、炭も燻製チップとして再利用できるように火消し壺を使用しました!
【消化方法その2:完全に燃え尽きるのを待つ(おすすめ度★★☆)】
「完全に燃え尽きるのを待つ」もおすすめの方法です。
自分の目で火が消えるのを確認できるので1番確実な方法といえます。スウェーデントーチが思ったよりも長く燃え続けることを想定して、早めに焚き火を始めるとより良いでしょう。
【消化方法その3:水の入った金属製のバケツに入れる(おすすめ度★☆☆)】
「水の入った金属製のバケツに入れる」も有効な消火方法です。水蒸気が出なくなるまで、燃え残り水に漬けるとより確実に消火ができます。ちなみにスウェーデントーチは最高1200℃にもなるので、消火には金属製のバケツを使うようにしましょう!
樹脂製のバケツを使うと溶ける可能性があります。
【丸太の選び方】燃焼時間と丸太サイズ
ここでは丸太の選び方を解説します。スウェーデントーチは「丸太選びが9割」といってもいいほど重要です。自分の使用目的に合った丸太を選べるようになりましょう!
【丸太サイズ別の燃焼時間】
燃焼時間は丸太のサイズによって変化します。
サイズ | サイズの目安 | 燃焼時間 |
小型サイズ | 直径約15cm×高さ約30cm | 約1~2時間 |
中型サイズ | 直径約20~25cm×高さ約40cm | 約2~4時間 |
大型サイズ | 直径約30cm×高さ約50cm | 約4~6時間 |
燃焼時間は、木材の種類・乾燥度・キャンプの環境によっても変わります。目安として今回の表を参考に丸太を選んでみてください。
【直径と高さのバランス】
スウェーデントーチは、直径と高さのバランスが悪いと倒れやすく危険です。バランスの良さを見分けるポイントは「高さが直径の2倍前後」になっているかを調べましょう。
たとえば、直径が20cmで高さが40cmなら、高さが直径の2倍なのでバランスが良いといえます。木材の種類などでも適切なバランスは変わってきますが、目安として高さが直径の2倍前後になっているスウェーデントーチを選べば大きな失敗はないと思います。
スウェーデントーチで気をつけること・注意点
ここでは、スウェーデントーチで焚き火を楽しむために気を付けること・注意点を解説。
「火を使う」ということは自分がケガをしたり、他のキャンパーに迷惑をかける可能性があります。最後まで安全にスウェーデントーチを楽しむためにポイントを押さえておきましょう!
【地面への設置の仕方を考え環境に配慮】
スウェーデントーチを設置する時は最初の安定感が重要です。
スウェーデントーチを燃やすと、焚き火の後半で崩れて芝生を燃やしてしまう可能性があります。基本は焚き火台の上にスウェーデントーチを設置しておけば、崩れても受け止めてくれるので安心です。
焚き火台の下に焚き火シートを張ると完璧!
または、直火OKのキャンプ場を選ぶのもよいでしょう。
【火傷に注意】
スウェーデントーチは、薪での焚き火とは違って燃えてくると倒れる可能性があります。スウェーデントーチが倒れてもいいように、安全な距離を保って焚き火を楽しみましょう。
また、消火の時にも注意が必要です。火が無くても燃え残りに熱が残っている可能性があります。
耐熱グローブや火バサミを使って後片付けをしましょう。
スウェーデントーチで直火調理!キャンプ飯を作ってみよう
五徳を使うと快適にスウェーデントーチでの直火調理を楽しめます。
ただし、丸太の上に調理器具を直で置くと、空気の流れが悪くなり火力が弱くなるのでおすすめできません。
スウェーデントーチ専用の五徳も販売されていますが、用意できない場合はキャンプ場に落ちている石などを使ってもよいでしょう。
その場で工夫するのもキャンプの面白さですよね♪
今回は、鉄板を使ってステーキを作ってみました。
サクラが香る燻製風のステーキになり、いつもと違う味を楽しむことができました。
DIYもできる!スウェーデントーチの作り方
ここでは「スウェーデントーチ作りにチャレンジしたい!」という方に向けて、スウェーデントーチの作り方を解説します。スウェーデントーチを作るために必要なモノは以下のとおりです。
<必要なもの>
●丸太
●チェンソーまたはノコギリ
●水の入った金属製のバケツに入れる(おすすめ度★☆☆)
【手順1:丸太を選ぶ】
ホームセンターなどで売られている丸太の中から、直径15〜35cmくらい、高さ30〜50cmくらいのサイズの丸太を用意します。(初めての方は小さめの丸太を選ぶのがおすすめ)この時、硬すぎず+乾燥している木材を選んでおくとGood。
丸太を選ぶ時は、広葉樹なのか針葉樹なのかも確認しましょう。
<メリット・デメリット>
●広葉樹(サクラ、ナラなど)
硬いので加工がしにくく、火が付きにくい
長い時間安定して燃え続ける
●針葉樹(スギ、マツなど)
柔らかくて加工がしやすく、火が付きやすい
燃焼スピードが速く、すぐに燃え尽きる
どちらの木材にもメリット・デメリットがあるので、自分の使用目的に合わせて選びましょう。
【手順2:切れ目を入れる】
丸太を縦に4分割または6分割するように、チェーンソーやノコギリで切れ目を入れていきます。
チェーンソーは大変危険な道具なので、使う時は必ず防具などを身に着けて作業をしましょう!
長く焚き火を楽しみたい方は、切れ目の本数を減らすか、切れ目の幅を細くします。
高火力で焚き火料理を楽しみたい方は、切れ目の本数を増やすか、切れ目の幅を太くするのがおすすめです。
切り込みの深さは、底部分から5〜10cm上くらいのところにすると、焚き火の後半で倒れにくくなります。
まとめ:スウェーデントーチで焚き火をもっと楽しく!
スウェーデントーチは、焚き火をより楽しくするアイテムです。
高く燃え上がる炎は、薪を使った焚き火とは違うかっこよさがあります。
そして、機能性も良し。煙突効果で炎は消えにくく火力が1点に集中するので、高火力を活かしたキャンプ飯を楽しめるのもポイント。
撮影時は風速約8m/sの風がありましたが、炎は消えませんでした!
今度のキャンプでは、斬新なフォルムのかっこよさと機能性を両立したスウェーデントーチで、いつもと違った焚き火を楽しんでみてはいかがでしょうか?