【キャンプ場スタッフ監修】キャンプの泊まり方の中で、特にソロキャンパーに人気のハンモック泊。
寝心地が快適すぎて一度ハンモック泊を経験すると戻れないという人が続出していますが、本当に快適なんでしょうか？
テント泊との違いやメリットデメリット、基本の張り方などを今回は年間40泊以上のガチキャンパー沖野隆さんに紹介してもらいます。
こんにちは！有野実苑オートキャンプ場の妖精、コッフェルくんだよ！
キャンプのことはなんでも聞いてね！
ハンモック泊は快適といいますが、具体的にどんな面がおすすめですか？
ハンモック泊にもメリットデメリットがあって、人によってはテント泊が向いている場合もあるけどハンモック泊を好む人からは、とにかく自由度が高くより自然を感じられるところが魅力的だと聞くよ♪
今回は年間40泊以上のガチキャンパー沖野隆さんにハンモックの魅力から張り方、ハンモック泊にあると便利なギアまで紹介してもらうね！
思ったより簡単なハンモック泊。一度やると病みつきになりますよ
有野実苑（ありのみえん）オートキャンプ場は千葉県山武市にある緑豊かな森と農園に囲まれたキャンプ場。 関東近郊で都心から90分というアクセスのいい立地にありながら、きれいな空気と新鮮な産物に恵まれ、四季折々のキャンプを気軽にお楽しみいただけます。 木々に囲まれて区画されたサイトと、充実した設備、各種クラフト体験や収穫体験など様々なイベントをご用意し、 スタッフ一同、皆さまのお越しをお待ちしております。
有野実苑オートキャンプ場公式サイトはこちら：https://arinomi.co.jp/
※本記事はキャンプのプロ！有野実苑オートキャンプ場のスタッフをはじめ、有野実苑を愛してくださるキャンパーのみなさま・全国のキャンパーのみなさまのお声、口コミを参考に制作しています。
ハンモック泊とは？
ハンモック泊とは、その名の通りハンモックに寝泊まりすることです。
その寝心地のよさから最近キャンパーの間で人気が高まってきています。
ハンモックと聞くと
「設営が大変そう」
「特別な知識や技術が必要そう」
などのイメージが湧きますが、実際そんなことはありません。コツさえ掴んでしまえば、意外と簡単なんです。
実は、筆者もハンモック泊を始めたのは最近。まだハンモック泊は数泊程度ですが、快適に過ごせています
そこで今回は、ハンモック泊が初めての方でもわかるハンモックの張り方を紹介！
ハンモック泊のメリット・デメリット、あるとより快適になるアイテムなどもあわせて紹介しています。
ハンモック泊に興味のある方は、ぜひチェックしてくださいね。
ハンモック泊をする際のメリット・デメリットを解説
ハンモック泊にはテント泊にはない魅力がたくさんあります。
しかし、ハンモック泊にはメリットだけでなく、デメリットがあるのも事実。デメリットを事前に知っておくことで、キャンプ前に対策をしておけます。
まずは、ハンモック泊のメリット・デメリットを見ていきましょう。
【メリット】とにかく快適
ハンモック泊では普段では味わえない独特の浮遊感が気持ちよく、とにかく快適です。
すっぽりと包まれ揺られていると、あっという間に眠気に襲われます。
最初は不安定に感じますが、慣れてくると病みつきになる寝心地のよさです……
また、テントのように囲まれていないので開放感が抜群。横になりながら自然を間近に感じられるのも、ハンモックならではの魅力です。
【メリット】設営が簡単で荷物が少なくて済む
ハンモックは設営が難しそうに感じますが、慣れてしまえばとても簡単。
2本の木にハンモックを吊るすだけなので感覚的に設営できます。もちろん、撤収も簡単です。
また、コンパクトに収納でき軽量なものが多いため持ち運びが便利！ハンモック泊はテント泊にくらべるとポールやペグが少なく、荷物が少なく済むのも魅力ですね。
【メリット】寝るまではチェアとしても使える
ハンモックは寝るだけでなく、チェアとしても快適。
ロッキングチェアのように、揺られながらリラックスタイムを過ごせます。
そのため、寝るまではチェアとして使用が可能。荷物を減らしたい方はチェアを持っていかなくても大丈夫です。
【メリット】地面の影響を受けにくい
ハンモックは地面に接しないため、地面の影響を受けません。
地面が硬かったり雨でぬかるんだりしていても関係ないため、テントを設営できないような傾斜がある場所や狭い場所でも、2本の木さえあればどこでも設営できます。
急な雨でも地面からの影響を受けないので「下から浸水してしまった！」なんて心配はありません。
【デメリット】木がないと設営不可能
ハンモックは、木がないと設営できません。そのため、草原サイトなどでの使用は厳しいでしょう。
草原サイトなどでもハンモックを使用したい場合は、自立式のハンモックがおすすめ。ただ自立式ハンモックは重く嵩張るため、キャンプでのハンモック泊には不向きです。
逆に木さえあればどこでも設営可能なため、ハンモック泊をする場合は林間サイトがあるキャンプ場を選びましょう。
【デメリット】物の置き場に困る
ハンモックには荷物置き場がありません。
地面に荷物を直置きすると、急な雨で濡れたり虫が入ったりなどのトラブルの原因になります。
荷物の置き場が心配な方はギアスリングがおすすめ！
ギアスリングはハンモック用の荷物を収納するための小さなハンモックです。地面の影響を受けないだけでなく、ハンモックの中から手が届くのでとても便利です。
【デメリット】虫対策が必須
ハンモック泊をする場合は虫対策が必須になります。
蚊帳が付いてないハンモックは、蚊帳を別途購入しなければなりません。これからハンモック泊を考えている方は、蚊帳付きのハンモックを購入することをおすすめします。
地面からの虫被害はほぼないので、蚊帳さえあれば虫対策は万全です。
【デメリット】防犯面が心もとない
開放感がある反面、目隠しがなく周りから丸見えでプライベート空間を確保できません。
ハンモック泊をする際はタープの張り方を考え、周りから見えにくくするなどの工夫が必要です。
ハンモック泊をしたい人必見！ハンモックの張り方
これからハンモック泊をしたい方は必見！ハンモックの張り方を解説します。
今回は、筆者が愛用する「DD Frontline Hammock」を使用。
DDのハンモックは、ハンモック初心者の方でも簡単に設営できます。
オプションパーツも充実していて、拡張すればさらに快適性がアップ！ハンモック泊に最適なハンモックです
【手順1：ハンモックを張る場所を選ぶ】
まずは、ハンモックを張る場所を探します。
体重がかかるため、ある程度太めの木を探しましょう。
木の間隔は4m〜6m程度。間隔が広すぎるとピンと張るのが大変になるので、注意してください。
【手順2：ハンモックベルトを木に取り付ける】
次に、ハンモックベルトを木に取り付けます。
高さは、目線よりやや上。木に巻き付け、端のループに反対側の端を通して締めればOKです。
この際、木を痛めないために専用プロテクターか、タオルなどで養生しましょう。
【手順3：ハンモックとハンモックベルトを接続する】
木に巻き付けたハンモックベルトにハンモックを接続します。
接続には耐荷重の高いカラビナを用意しましょう。
あらかじめカラビナをつけておけば、簡単に接続できますよ
【手順4：ハンモックの高さを調整する】
ハンモックに座り体重をかけて高さを調整していきます。足がつく程度の高さが丁度いいでしょう。
ハンモックベルトには何ヶ所かループがあるので、ループの位置を変え高さを調整します。
今回はDD Hammocks専用の「ウーピースリング」を使用。ハンモックベルトは段階的に高さ調整できるのに対して、ウーピースリングはスライド式のためミリ単位での調整可能です。
これを使うことで高さ調整が劇的に簡単になる優れもの！
【手順5：ポールを入れ蚊帳を立ち上げる】
スリーブに付属のポールを入れます。
蚊帳の両サイドをテンションコードでひっぱり、蚊帳を立ち上げます。
【手順6：設営完了！】
これでハンモックの設営完了です！
テントの設営よりはるかに簡単で、慣れれば5分程度で設営できます。
あとは、ハンモック泊をするためにタープを設営しましょう。
ハンモックを張る際に注意したいポイント3つ
ハンモックを張る際に注意したいポイントをまとめました。
①間隔が広すぎるとピンと張るのが難しいので木の間隔は4m〜6m程度
②木を痛めないためにタオルやプロテクターなどで養生する
③足がつく程度の高さに調整する
ハンモックは張りが命！木と木の間隔は4m〜6m程度が最適です。
また、ハンモック専用のポールなら問題ないですが、自然に生えている木にハンモックを取り付ける際には木を痛めない気遣いは必須です。
直接取り付けるのではなく、タオルやプロテクターを使用しましょう。
そして重要なのはハンモックを張る時の高さ！ハンモックの高さは快適さに直結します。
少し足が浮くくらいがハンモック泊にちょうどいい高さですよ
ハンモック泊に必要＆あると便利なギア
ハンモック泊では、テント泊と同じようにキャンプ飯を食べたり焚き火を楽しんだりすることでしょう。
ハンモックでの睡眠はもちろん、ハンモック泊でのキャンプをより快適にするためにさまざまなギアが必要です。
ここでは、ハンモック泊に必要なギア、あると便利なギアをそれぞれ紹介しますね。
①タープ
②ハンモックベルト
③カラビナ・ロープ
④寝袋・マット
⑤収納用ハンモック（ギアスリング）
⑥ハンモックキルト（アンダーキルト）
⑦ハンギングラック
⑧スタンド・テーブル
⑨虫除けグッズ
⑩ランタン・ライト
【タープ】
ハンモック泊ではいくつかあるギアの中でも特にタープが必須です。ハンモックには屋根がないため、雨をしのげません。
また、タープは日除けや目隠しにもなります。タープを選ぶ際には、必ずハンモックより大きいサイズのタープを選びましょう。
【ハンモックベルト】
ハンモックベルトもハンモック泊の必須アイテムです。
ハンモックの高さを調整する際にハンモックベルトがないと、一回一回縛り直して高さ調整しなくてはなりません。
高さ調節にかなり手間がかかるので簡単に調整が可能になるハンモックベルトは必ず用意しましょう。
【カラビナ・ロープ】
カラビナはハンモックベルトとハンモックを連結させる際に、ガイロープはタープを張る際のリッジラインに使います。
両方ともハンモック泊をするのに必要不可欠なギアなので、しっかりと準備していきましょう。
【寝袋・マット】
ハンモックは伸縮性はありますが、クッション性はありません。
そのためマットを下に敷くことでハンモックで寝る際のクッション性を高められ、腰や背中への負担を軽減できます。
また、キャンプ場は夏でも朝晩は冷えることも。テント泊同様に季節にあった寝袋を持っていくことをおすすめします。
【収納用ハンモック（ギアスリング）】
ハンモックには収納スペースがありません。
そのためギアスリングと呼ばれる、収納用のハンモックがあると重宝します。
ハンモックの下や横につけ、ハンモックで横になったまま荷物を取り出せる便利なアイテムです。
【ハンモックキルト（アンダーキルト）】
寒い季節は、寝袋やマットだけでは防寒対策が十分ではありません。
そんな時重宝するのがハンモックキルトと呼ばれる、ハンモック下に付けるハンモックのためのシュラフがあります。
ハンモック下からの冷気を遮断できるので、冬のハンモック泊にあるとありがたいアイテムです。
【ハンギングラック】
ハンモック泊では、タープ下のリビングスペースを充実させることも大切。
ハンギングラックは、調理器具や焚き火道具を整理するのに便利なアイテムです。
せっかくなら、他の道具も地べたに置きたくないですよね。そんな時こそハンギングラックの出番です！
【スタンド・テーブル】
テーブルは、ハンモックに座ったときの高さに合わせて選ぶとGOOD。
ある程度高さがあるものなら、ハンモックに横になったままサイドテーブルとして使えます。
また、クーラーボックスやギアコンテナを置くスタンドもあると重宝しますよ。
【虫除けグッズ】
ハンモック内では蚊帳があれば虫の心配はありませんが、リビングスペースでは虫除けグッズは必須です。
特にハンモック泊をする木の多いサイトは、虫がたくさんいることが考えられます。テント泊同様、虫除け対策は万全にしましょう。
【ランタン・ライト】
ランタンやライトは、2つあると便利です。
ひとつはハンモック内でも使える小型のライト。もうひとつはメインで使える明るめのライト。
雰囲気作りに、オイルランタンを用意してもいいかもしれませんね。
まとめ：自然をより近く感じられるハンモック泊でキャンプを楽しもう
ハンモック泊の魅力は、なんといっても快適で設営が簡単なところです。
慣れてしまえば設営は数分で完了。蚊帳さえあれば、夏でも虫を気にせず眠れます。
また、ハンモックは寝泊まりするだけでなく最高のリラックスタイムを過ごすためのギアとしても最適です。
これからハンモック泊をしたいと考えてる方は、絶対に挑戦するべきですよ！
きっと、キャンプの楽しみがひとつ増えるはずです。
